レメディーは原成分1割に対して、治療とは関係ない希
釈媒体(水、アルコール、乳糖など)を9割加え、擦り込ん
だり、振盪(しんとう)し作られます。つまり、希釈します。そ
うしてできた溶液1割に対して、再び9割の媒質を加え、この過程を繰
り返していくのです。つまり1:10の割合の希釈を何度も繰り返します。そ
うして10倍法によるポーテンシー(濃度、活力)がつくられ、これはラテン語で10
を表すdecemのDをとって、D1、D2、D3というように表記されます。
(このことを英語でポテンタイゼーションと言います)
原成分1%に対して、媒質99%を加えると、1:100の希釈になります。この調整法は100倍法によるポテンシーと呼ばれ、ラテン語で100を表すcentumから、Cで表記されます。フランスなどではCのポーテンシーを使うことがおおいのですが、ドイツでは、Dのポテンシーが一般的です。ポテンシーの数値でそのレメディーの力強さが表現されています。
これをするなかで大切なのは、希釈(薄めること)ではなく、ダイナミゼーション(力動化)し、ポテンタイゼーションのなかで生じる「力の展開」または「力の解放」をすることです。
ハーネマンはそのことを「物質がダイナミゼーションの繰り返しによって高められ洗練されて、ついには本質的な治療の力へと変容すること」と言っています。
レメディーのポテンシーは高ければ高いほど、精神そして潜在意識、また未来のカルマにまで作用していきます。人智の及ばない高いポテンシーを使うことは、今の私たちの通常の意識では計りきれないところがありますので、慎重にお使いになることをお進めします。
未来の人生のために!
物質的な薬は、症状を抑えることができますが、本質的に病気になった根源から治しているわけではないので、また別な形で病気などが繰り返されます。それは私たちに私たち自身を知り、未来に向かうことを指し
示す「お知らせ」なのですから。薬によって症状を抑えても、避けていても、私たちを本来進むべき道へ導こうとする精神存在のささやきは手を変え、品を変えてそのことを伝えてくれるのです。それを乗り越えることが、本当の私たちの幸せに繋がるからです。その精神存在の呼びかけ、助けの涙ぐましいほどの支えに気づき、感謝できた時、その病気に向き合うことができ、治療へと向かうでしょう。
本当に病気が直せるのは自分の治癒力によってです。ホメオパシー的な治療は、その病気になった原因を知り、そのバランスの崩れにインパクトを与えることによって、治癒力を高め、元に戻ろうとする力を取り戻させるものです。